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1月7日 2005年新春・連ドラ情報
ハイ、そういうワケで新年あけましておめでとうございます。
2005年は新春早々仲間由紀恵さんの主演ドラマが放送されるという
めでたい年になったわけで、今後のますますのご活躍が期待されます。
当ホームページも間もなく開設から4年目に突入する事になりますが
これもひとえに皆様のご協力とご支援の賜物と厚く御礼を・・・

ま、ようするに本年もヨロシクお願いします。という事で(笑)

【いよいよ新春ドラマスタート】

さて、新年最初の更新ですが、3馬鹿トリオ漫談はひとまずお休みして
恒例の連続ドラマ情報のご紹介とさせていただこうと思います。ハイ。
ショージキ言いまして秋のドラマは相も変わらず「韓流」だの「涙の〜」だの
「感動の!!」だのといった聞き飽きたキーワードのドラマばかりでして
最後まで楽しめたのは米倉さんの「黒革の手帳(EX系)」くらいのものでした。

特にフジテレビのドラマは2度とフジのドラマを観ないことにしようかと
思うくらい、視聴者をナメてんのか?と思うくらい酷いシロモノでしたが
こんな時ほど面白い作品が放送されてしまうのが世の常でございます。

そんなワケで今期【1〜3月期】の連続ドラマの情報をテレビ雑誌や
公式HPの情報から得たスタッフ&キャスト情報に、それらの情報から
ワタクシが感じた放映前の印象などを併せてお伝えしようと思います。

1月17日(月) 21:00〜 (CX系)「不機嫌なジーン
(プロデュサー)山口雅俊 (おもな脚本)大森美香
(主な演出)澤田鎌作、平井秀樹、川村泰祐ほか(音楽)小西康陽
(出演)竹内結子、内野聖陽、オダギリジョー、小林聡美、山田優ほか

フジテレビ2005年最初の月9ドラマのヒロインは夏の月9ドラマでは
ここ10年で最高の視聴率を記録した「ランチの女王」の竹内結子。
主演映画「いま、会いに行きます」もロングラン上映中で話題性も充分。

主人公の名前が仁子だからあだ名はジーンというムリヤリ感ある設定。
またもや宗方仁風味な内野聖陽が竹内結子と社交ダンスを踊ってたり
ジーンが学者のタマゴだったり、連ドラとしては異色な設定が目立ち
「アメリカ製のドラマを日本風にアレンジした物なのかな?」という印象。
しかし脚本は「カバチタレ」の大森美香で、特に原作クレジットも無し。
韓流ブームの次はハーレクイーンロマンスだ!!”ってトコなのかも?

とはいえプロデュースが「きらきらひかる」「ナニワ金融道」の山口雅俊
演出に「踊る大捜査線」「プライド」の澤田鎌作、脚本は「ランチの女王」
「きみはペット」の大森美香、そして音楽担当が元ピチカートファイブ”あの”
小西康陽と来れば”心のコップが溢れちゃう”ようなクソドラマになる事は
まず考えられず、水準以上のシャレたラブコメディーが期待できそう。

1月11日(火) 21:00〜 (CX系)「救命病棟24時(シリーズ3)」
(プロデュサー)中島久美子、増本淳(主な脚本)福田靖
(主な演出)若松節郎、水田成英、西谷弘(音楽)佐橋俊彦
(出演)松嶋菜々子、江口洋介、中村トオル、香川照之、大泉洋ほか

シリーズ開始当初は”ERをパクリすぎ”という酷評も目立った本作ですが
リアリティを出すべく本物の最新の医療機器をセットとして買い揃えるなど
細部にこだわった重厚で丁寧な作りが好評を博し、ついに第3作目に突入。
模倣から入ってオリジナル作品として昇華させた好例とも言える作品です。
ウチが元祖24!とか言って「24」の演出をパクッたら今度こそ殴りますが。

今作は昨年発生した中越大地震を受けてか、大規模災害時の救命救急が
メインテーマとなるらしく、また期待を抱かせる内容になっているのだとか。
また、今作が出産以来連ドラとして復帰第1作となる松嶋菜々子さんですが
シリーズ1で新米研修医として登場した小島楓(松嶋)が一人前に成長して
戻ってくるという構成もシリーズ物のならではのニクイ演出と言えましょう。

スタッフにも本作以外に「白い巨塔」「やまとなでしこ」「ラストクリスマス」など
局を代表するヒット作を手がけた超一流のヒットメーカーが名を連ねており
この作品も”観ればハマってしまう”という作品になるのではあるまいか。

個人的には、知らない人は全く知らない北の大スター「水曜どうでしょう」の
大泉洋が、本格的に全国区の番組に進出する事が一番の関心事かも。
”「水曜どうでしょう」の北海道テレビはテレビ朝日系列なのになぁ。”
というあたりも含めて、いかにもフジテレビらしい起用と言える気もする。
あと主題歌は今回もドリカム。一人減ったけど朝はまた来る。

1月11日(火) 22:00〜 (CX系)「みんな昔は子供だった
(プロデューサー)重松圭一、稲田秀樹(主な脚本)水橋文美江ほか
(主な演出)河野圭太、高橋伸之、三宅喜重(音楽)服部隆之
(出演)国仲涼子、大杉漣、筧利夫、陣内孝則、滝沢沙織、瑛太ほか

前クールの21時枠で「めだか」を放送していたと思ったら、また学校モノ。
大自然に囲まれた小学校で都会から山村留学にやってきた子供たちや
地元の子とアイ子先生(国仲)との心の交流を描くハートフルな物語だとか。

”熱中時代”とか”それが答えだ!”のようないわゆる”エエ話”系のドラマかと
思ったら公式HPに”不法投棄場所”という記述もあり、エコロジーも絡んで
一筋縄ではいかない厄介なドラマになりそうな気配もないではない。しかし
仲間さんには同じ教師役なら「ごくせん」よりコッチの方が良かった気もする。

一口に言っちゃうと”エリィが先生になったサァ〜!!”という話か。違うか。

1月12日(水) 22:00〜 (NTV系)「87%ー私の5年生存率
(プロデューサー)?(主な脚本)秦建日子(主な演出)?
(出演)夏川結衣、本木雅弘、柏原収史、相川七瀬、古田新太ほか

昨年4月期の「光とともに」が同枠では「ごくせん」以来のヒット作となったため
日テレでは”感動枠”というコンセプトが決められた水曜10枠の最新作。
個人的に作品の内容自体には全く興味が持てないが、相川七瀬、杏さゆり
酒井若菜あたりや、杉田かおる、氏家恵の起用法にはちょっと興味が湧く。
脚本は「最後の弁護人」のタテピコ先生。夏川結衣は大河とカケモチ。

1月13日(木)21:00〜 (EX系)「富豪刑事
(プロデュース)桑田潔、蒔田光治、阿部謙三(東宝)(原作)筒井康隆
(脚本)蒔田光治、福田卓郎(演出)長江俊和、常廣丈太(音楽)辻陽
(出演)深田恭子、山下真司、西岡徳馬、筒井康隆、相島一之ほか

犯行現場にドレスとリムジンで乗りつけるという常識ハズレな新米刑事は
原作の主人公の娘という設定となった大富豪の孫娘・神戸美和子(深田)。
セレブならではの手法で数々の難事件を鮮やかに解決!!するらしい。
深キョンのために作られた役のような印象で「リモート」級のハマリ役かも?

熱烈なファンを持つSF作家・筒井康隆原作のミステリー小説がドラマ化!!
という事よりも、むしろ桑田潔、阿部謙三、蒔田光治、福田卓郎、辻陽という
「トリック」人脈の作り上げるミステリーという部分に興味を持ってしまう。

1月13日(木)22:00〜 (JNN系)「H2−君といた日々
(プロデューサー)市山竜次(主な脚本)関えり香、山崎淳也
(主な演出)堤幸彦、今井夏木ほか(原作)あだち充(音楽)?
(出演)山田孝之、石原さとみ、田中幸太朗、市川由衣、石垣祐磨ほか

原作は30代は「タッチ」20代は「H2」と言われるほど有名なあだち充作品。
どちらも実は豪腕投手だったり、最初は野球をやらなかったり、カノジョに
強引に野球をやらされたり、ムフ♪だったり、ほぼ同じような野球ラブ漫画。

日テレの水10枠が「感動枠」なら、TBSの10時枠は「山田&堤枠」でしょうか?
前回、金曜10時枠の「セカチュー」で王道のラブストーリーを描き切った事が
なんだ堤もやればできるじゃん”とばかりに高く評価された堤幸彦監督が
ふたたび甘酸っぱい青春のアレコレを描く作品に挑戦するようですね。

しかし山田孝之、田中幸太朗、石垣祐磨って全部ウォーターボーイズだなぁ。
そういえばヒロイン役の石原さとみも、去年「WB2」に出演してたっけ。
その石原さとみも大河とカケモチ、今年の大河はカケモチが目立つ。

1月13日(木)22:00〜 (CX系)「優しい時間」【初回15分拡大放送】
(プロデューサー)若松央樹、浅野澄美(脚本・原作)倉本聰
(主な演出)田島大輔、宮本理江子、西浦正記(音楽)渡辺俊幸
(出演)寺尾聰、二宮和也、長澤まさみ、麿赤児、余貴美子ほか

巨匠、倉本聰が「北の国から」以来、満を持して贈る感動大作!!
人間とは?家族とは?愛とは?平成日本が失った何かを問う人間ドラマ!!
主演に「半落ち」「雨上がる」などの作品で日本を代表する名優の寺尾聰!
ヒロインに「世界の中心で愛を叫ぶ」で日本中を泣かせた長澤まさみを迎え
多彩なゲストが織り成す様々な人間模様を繊細に緻密に描き切ります!!

・・・と、いったところだろうが、この手のトビラに”エエ話”と書いてあるような
作品は基本的に嫌いなので作品的には全く興味が無い。どうでもいい感じ。
正直「北の国から」も一回も見たこと無いので倉本聰って言われてもナァ。

この時間帯の連続ドラマの主演に寺尾聰っていうキャスティングは近年の
民放ドラマでは、ある意味ヒジョーに画期的な人選と言えるかもしれないが
倉本聰が”この作品の主人公は寺尾君で”って言えば通るんだろうしネェ。
別に戦略的なキャスティングがどうこう。というような話でもない気がする。

”森の時間はゆっくり流れる”は結構だがHPまでゆっくり開くのはどうか?
ナローバンドに優しくない”優しい時間の公式HP”とはこれいかに。

1月14日(金)23:15〜(EX系)「特命係長・只野仁
(プロデュース)黒田徹也、東城祐司、伊藤達哉(脚本)尾崎将也ほか
(演出)二宮浩行、秋山純、塚本連平(音楽)仲西匡(原作)柳沢きみお
(出演)高橋克典、梅宮辰夫、櫻井淳子、三浦理恵子、永井大ほか

原作は週刊現代に連載中の柳沢きみおセンセーの『新特命係長・只野仁』。
センセーの原稿料が高いので経費削減とばかりに連載を打ち切ったら
部数がガタ落ちしたため、あわてて「新」をつけて連載を再開してもらった。
というウワサもある人気漫画だが、基本は大藪晴彦の小説のパクリである。

たしか前作の最終回に”それじゃ1年半後に〜”みたいなセリフがあったが
ほぼ、そのセリフ通りにパート2が放送される事になったシリーズ第2作。
先だって放送された2時間特番はパート2への期待感を高める仕上がりで
前作のテイストそのままのバカバカしい大人のコメディを披露してくれた。

今回は、なぜかダメ只野に優しい総務2課のカワイ子ちゃん(死語)である
山吹一恵(蛯原友里)が只野争奪戦に参戦してくるような記述もあるので
またコレまでとはちょっと変わった展開で楽しませてもらえそうな気配。

1月15日(土)21:00〜 (NTV系) 「ごくせん」(初回30分拡大)
(プロデュサー)加藤正俊 (主な脚本)江頭美知留(音楽)大島ミチル?
(主な演出)佐藤東弥、大谷太郎ほか(原作)森本梢子(集英社YOU)
(出演)仲間由紀恵、生瀬勝久、宇津井健、赤西仁、亀梨和也ほか

2002年の4〜7月クール、ワールドカップシーズンという事もあってか
ほとんど期待されずに「平成夫婦茶碗2」の後番組として水曜22時枠で
ヒッソリ始まったところ、驚くほどの高視聴率を稼いだ「ごくせん」の続編。
この2年間はスケジュールの調整が付かなかったのか、仲間さんがゴネて
いたのか、アニメなどを放送してお茶を濁していたがついに続編ドラマ放送。

放送枠は土9枠になったがスタッフ、キャストは可能な限り前作と同じ布陣で
前作の良い部分は極力引き継いで、新作に活かしたいという意図が見える。
昨年末に放送された総集編を見る限り、前作で隠し味的な人気を博した
熊井輝夫(脇知弘)も熊井ラーメン店主?として再び登場しそうな気配だし
生徒役にも新たに”熊井キャラ”の生徒を登場させる念の入れようである。

前作の視聴者の中核が10代とF2層(35〜49女性)だったという結果から
近頃は視聴率が低迷し「金田一少年の事件簿」で”土9枠”というブランドを
確立した当時の勢いが全く失われた同枠に「ごくせん」で再び”親子枠”の
権威を取り戻そうという狙いも決して間違ってはいないのではないかと思う。
最近の小・中学生は、ほとんどドラマ見ないらしいけど。

作品的にはいろんな意味で前作と代わり映えしない内容になると思われる。
そもそも前作もギリギリのバランスで成立していたような作品だと思うので
下手に物語の主構造に手を加えるとすべてがぶち壊しになる恐れもある。
多彩なゲストで新味を持たせる程度の変化が吉と見るがどうか?

1月9日(日)20:00〜 (NHK総合) 「大河ドラマ・義経
(主な演出)黛りんたろう(主な脚本)金子成人 (原作)宮尾登美子
(出演)滝沢秀明、石原さとみ、上戸彩、松平健、中井貴一ほか

ジャニーズ事務所のタレントさんなどを積極的に起用するようになってから
”トレンディ大河”などと揶揄されているNHKの看板番組・大河ドラマの新作。
昨年の「新選組!」香取慎吾(SMAP)に続いて、今年もジャニーズ事務所の
滝沢秀明(タッキー&翼)を主演に迎え、家族で楽しめる時代劇を目指す。

今回も松平健をはじめ丹波哲郎、中尾彬、平幹二郎、渡哲也、高橋英樹など
大河臭”をプンプン発する大御所が多数キャスティングされてはおりますが
義経:滝沢秀明、静御前:石原さとみ、能子:後藤真希、うつぼ:上戸彩という
コレまでに無いほどトレ〜ンディなキャスティングの前には少々かすみ気味。

しかし、長島一茂、オセロ、後藤真希、小池栄子、南原清隆あたりの起用は
さすがのワタクシもどうかと思いますが、別に”牛若丸にタッキー”っていう
人選は間違ってないと思うし、むしろ「タッキーじゃダメだ!」と言ってる人に
じゃ他に誰がいるのよ?”と聞いてみたいくらいです。

ただ、物語が「義経」じゃなくて、マツケン弁慶視点の「弁慶」だったら
もう少し大河らしい体裁にはなったんじゃないかなぁ?とは思います。
個人的な見どころは阿部ちゃんのブロンソン感山盛りなもみ上げか。

1月16日(日)21:00〜 (JNN系) 「Mの悲劇」(初回15分拡大)
(プロデュサー)伊佐野英樹、瀬戸口克陽(主な脚本)橋本裕志
(主な演出)土居裕泰、石井康晴、山室大輔(音楽)?
(出演)稲垣吾郎、長谷川京子、佐々木蔵之介、岡本綾ほか

稲垣吾郎が伝説のドラマ「ヨイショの男」以来、久々に日曜劇場に再登場。
稲垣自身としても「催眠」以来となる本格ミステリードラマではなかろうか?

主人公の名前が安藤衛(稲垣)ヒロインの名前が相原美紗(長谷川)と
どっちもイニシャルがM・Aに揃えられているところが実にクサイ感じ。
”Mは主人公のイニシャルだと思ってたら実は・・・”的な仕掛けがありそう。

こういう構造は、一昔前のジェットコースタードラマを思い起こさせるし
オフィシャルHPなんかを見ても、なんとなくそんな話になりそうな気がする。


1月16日 新「ごくせん」ついに放送。
ハイ、というワケで、ついに「ごくせん」の放送が始まりました。

今回は土9枠の放送という事で、当日の番組ばかり注目していたら
金曜日のズームインとかに出てしまってガッカリしたりしてましたが
今週は番組アイキャッチ?でも「ごくせん」を目にする機会が多く
今回は日本テレビの番宣も力が入っていたのが良く分かりました。

さて、そんなワケで視聴率の方も気にならないではないのですが
「ごくせん」は土曜日の番組ですから私達に視聴率が分かるのは
たぶん月曜日の午後になると思うので、とりあえず感想を書きます。

まず、冒頭の「え?救命病棟24時?」というような学校のシーンから
ヤンクミの富士山頂寒中独演会?に繋がる一連のシーンの演出は
ストレッチャーにカメラをつけたり、岩の上に立つヤンクミのさらに
上の位置から回り込んで撮っていたり、動きのある演出が印象的で
”新”ごくせん」を強く印象付ける上手い演出だったと思います。

職員室の先生方も前作よりハッキリと役割が分かれている印象で
一話を見ただけでも、亀山先生(モト冬樹)=エロガッパ、馬場先生
(東幹久)=筋肉バカ、犬塚先生(酒井敏也)=教頭の腰巾着
鰐淵先生(池田有希子)=オールドミス、猪又先生(マギー)=オタク
と、あだ名をつける事も出来るくらい個性が現れていましたね。

今回も前作同様、先生に関するエピソードも登場すると思うので
一話からこのくらいハッキリしたキャラクター付けが出来ていれば
突然子供が登場してビックリ!なんて事もないような気がします。

3−Dの皆さんは、見る側にも前作の印象が強く残っているので
まだ馴染めない部分もあると思いますが、印象としては生徒さんも
一人一人個性が強そうで、赤西君、亀梨君、もこみち君、小池君
小出君といったメインの生徒役以外にも2〜3人気になる生徒が
いましたので、ストーリーが進んでくれば慣れそうな気がします。

ただ、前作の人気キャラ熊井輝夫(脇知弘)がけっきょく今回も
出演しているので、ニュークマ役の大熊将士(柴田将士)?君が
宙ぶらりんな存在になりそうで、それがちょっと気がかりです。

また、一方でストーリーとは直接関係の無い遊びの要素も健在で
前作の最終エピソードではクマにボディプレスを喰らう殺人犯役で
出演していたマギーさんが、今回は猪又先生として出演していたり
生徒の苗字がプロレスラーだったり、メイン生徒の二人の名前が
オダギリと矢吹で”ジョーつながり”だったり、堤幸彦作品ほどでは
ないにせよ、遊び心を感じさせる部分が随所に登場しています。

物語以外にも前作との繋がりを感じさせる要素がちりばめられており
黒銀学院のロケ地は前作の白金学院の時の学校とは違うようですが
校門のアーチは、前回のセットを加工しただけのように見えますし
ヤンクミが3−Dの生徒を探しにいった繁華街のロケ地は前作でも
頻繁に登場した池袋のロマンス通りだったりしています。

ヤンクミと猿渡教頭との新しい関係性も今後の展開に期待が持てる
上手い設定で、従来どおり反目しあいながらも時に協力するような
黒川理事長(井上順)という共通の敵?を挟んだ新しい関係性は
単なる”天敵”から一歩進んだ、面白いやり取りが期待できそうです。

と、まぁ前半は「続編モノのオープニングとして文句のないデキ」だと
思って見ていたのですが、物語が中盤から後半に入るにしたがって
イロイロと気になる点が出てきたのも確か。なのでございます。

まず「借金30万って人一人を拘束するには安すぎねぇか?」って事。
ま、小田切(亀梨)が”ヤンクミが出せそうな金額”って事で想定した
金額って事なんでしょうがヤンクミが小田切の豪邸を見て驚く。という
シーンが直前にありますし、ヤンクミは実家がヤ○ザなワケですから
”え?それっぽっち?”と思っても不思議は無かったのではないかと。
結局、ヤンクミが夜バイトをして1ヶ月位で稼げそうな現実的な金額が
せいぜい30万円位かな〜。というところだったのかなと感じました。

また、小田切の不登校の話が絡み出してからの展開は前作と全く
変わり映えがせず、正直、再放送を見ているような気がしました。
これは”前作の良い部分を残しながら新味をださなければならない”
という続編モノの難しさもあると思うのですが、率直に感想を言うと
やはり”この展開はもう見飽きた”というのが実感です。

特に原作ファンから”否”の声が多い「ヤンクミ思わず涙」のシーンも
たしかに原作や前作を見てきた印象からすると明らかにキャラ違いで
”ヤンクミは、ああいう涙を流すような女ではない”という気もしますが
それは脚本の江頭さんも演出の佐藤監督も分かった上での演出だと
思いますので、アレは”ドラマのヤンクミはこういう時に泣く人なのだ”
という制作側の意思表示と捉えた方が良いのではないかと思います。
それが今後の展開にどんな風に生かされるのかに注目しつつ。

まぁ、そんなワケでイロイロ不満な点も無いではありませんでしたが
前作エピソード1では、模擬試験の受験料に手をつけてヤンクミに
ぶっ飛ばされた熊井が小田切が出した金(ヤンクミが稼いだ30万)を
”先生が汗水垂らして働いて稼いだ金だ”と言って受け取らなかったり

相変わらず、物語の骨組みになる”正々堂々不良しな!!”という
加藤正俊プロデューサーのポリシーは生かされているようなので
細かい部分で前作との違いは現れたとしても、全体として物語の
骨組みがブレるような心配は無いのではないかと思いました。

結論としては江頭さん以外の方がホンを書いたらどうなるのか?とか
佐藤さん以外の監督さんが演出したらどんな風になるのか?といった
興味も含めて、2話以降が気になる作品ではないかと思います。

なお主題歌「NO MORE CRY」を歌う「D−51」というグループは
予想に反して(笑)ジャニーズ事務所と全く関係の無い沖縄出身の
男性デュオで、この曲がメジャーデビュー3rdシングルだそうです。


1月22日 ごくせん・第2話の感想など
第一話の視聴率(26.5%)は、今期放送ドラマでトップだっただけでなく
なんと先週放送された全ての番組でトップの視聴率だったそうですね。

前作も第1話放送後に、視聴率(たしか18.3%)が分かってはじめて
「え!このドラマそんなに注目されてたの!?」とビックリした記憶が
ありますが、今回もまた同じような流れになったのは喜ばしい限り。

放送当日は関東地方で大雪が予測されていたほど悪天候だったので
在宅率が高かった事がラッキーだった(他の番組の視聴率も良かった)
という側面も、ふつう関東地方よりもドラマの視聴率の良い関西地方で
視聴率が4%も低いところを見ると、実際にあるだろうとは思いますが

だからと言って今週から急に視聴率が10%なんて事は無いでしょうし
最近は何をやっても結果が出ず”死に枠”とか”もうドラマやめたら?”
とか言われてた土9枠で、ビックリするほどの好成績を挙げたというのも
事実ですから、ファンとしては素直に喜んで良いと思います。

ただ、第1話の視聴率なんてのはあくまで”お試し期間”のようなもので
前作を見て続編に期待を持って観た人がどんな感想を持ったか?とか
前回、たまたま家にいたので観てみた。という人達がどう感じたのか?
というホントの評価は、今日の第2話以降の視聴率に現れてくると
思いますので、これからが正念場というのもまた事実でありましょう。

さて、そんなワケで今日放送された第2話の感想です。

まず、今日の放送を観てはじめて気づいたのは第1話”金のトラブルで
チンピラにボコられる生徒を拳で救出”、第2話”他校との揉め事を
ヤンクミが拳で解決”という構造が、前作の1,2話と全く同じという事。

ちなみに前作1話はチンピラに盗られた金を取り返しに行ったクマを
ヤンクミが救出し、2話では女がらみで荒高とモメた南(石垣祐磨)を
助けに行った沢田慎(松本潤)をヤンクミが救出!という展開でしたが
ストーリーの細かい点を全部取っ払って、物語の骨組みだけを見ると
今回の1,2話と前作の1,2話がほとんど同じである事が分かります。

特に今日の放送に登場した”荒高”という学校は、前作でも白金学院の
ライバルとして登場した学校なので、これは偶然の一致のハズはなく
前作との相似性を気づかせるために登場させたものと思われます。

また、どうやら2話まで見た感じで3−Dのメイン生徒のキャラクターも
前作の白金学院の生徒たちとほぼ同じような配置になっているようで

小田切竜(亀梨和也)&矢吹隼人(赤西仁)=沢田慎(松本潤)

大熊将士(柴田将士)=熊井輝夫(脇知弘)

土屋光(速水もこみち)=内山春彦(小栗旬)

武田啓太(小池徹平)=野田猛(成宮寛貴)

日向浩介(小出恵介)=南陽一(石垣祐磨)

と、細かい性格付けはそれぞれ多少は入り組んでいるようですが
だいたいこんな感じの割り振りになっているような気がします。

で、

なんでまた続編でワザワザ前作をなぞるような話を作るのか?というと
もちろん”新しい話を考えるのがメンドクサイ”とか”思いつかなかった”
なんつーしょーもない理由ではないと思います。ハイ、思いたいです。

どちらかというと、前作でウケた要素を作品のあらゆる所に残しながら
新要素を加える事で新しい作品として仕上げる。という感じの作劇法。
短歌でいうところの”本歌どり”みたいな感じなのかなぁ?という印象で
最近のドラマでいうと「木曜ドラマ−トリック」と近いモノを感じますし
意外性はありませんが続編モノとしては手堅いやり方じゃないかと。

また、同じような骨組みのストーリーだからといって、前作と本作が
まったく同じ話になっているかと言うと、もちろんそういうワケではなく
前作の沢田に当たる生徒が小田切と矢吹の二人に分かれているため
前回以上に”友情”とか”仲間を大事に”というメッセージが強調されて
より分かり易く、焦点のハッキリしたドラマ作りになっている気がします。

まぁ、そのぶん小田切、矢吹、土屋、武田といったメイン生徒以外の
3−Dの生徒たちが全く活躍していない気がしないでもないですが
これは、予定ではあと8話ある訳ですから徐々に解消されるでしょう。

少なくとも2話まで見た限りでは、明らかに前作とかぶっている部分も
あるものの、続編だけあって細かい部分の演出にも法則性が感じられ
前作のような”まだ手探り”という感じの不安定さは無いように思います。

まぁ、今後そういった部分がワタシたちの目に”マンネリ”と映るのか
”出た!お約束のアレ!”と喝采を浴びるのかはまだ分かりませんが
2度目3度目の恋愛で”初恋のトキメキ”を期待する方が間違ってますし
猿渡教頭の微妙な立ち位置とか、二人に分かれたメイン生徒だとか
ヤンクミ学校卒業生・熊井輝夫の成長ぶりとか、馬場先生の存在とか
本作から登場した新要素が上手く機能しそうなムードもありますので
そこらあたりは、期待しても良いのではないかな?という感じがします。

と、ここまで書いたところで来週の予告を見たら、来週は泥棒疑惑を
かけられた3−D生徒の疑いを晴らすためにヤンクミが頑張る話らしく
これも前作3話”金髪先生大作戦!”と同じ構造の話になりそうです。

今回の1〜2話は脚本:江頭美知留(1〜2話)、演出:(1話)佐藤東弥
(2話)大谷太郎というスタッフのシフトも前作とまったく同じでしたが
3話も前作と同じ(演出:佐藤東弥、脚本:横田理恵)になるでしょうか?
前回ファンの間では評判の良かった第3話だけにちょっと楽しみですね。


1月29日 ごくせん・第3話の感想
第1話26.5%、第2話26.9%(いずれも関東)と予想外の高視聴率を記録し
他局のまったく関係ない番組で高視聴率番組として紹介されるだけでなく
ナベツネオーナーにまで「スーパー先生」と絶賛されてしまったりして(笑)
出来すぎの感もある「ごくせん」ですが、今日はテレ朝のサッカー中継が
アタマに若干かぶっていたので、さすがに少し下げるかもしれませんね。

まぁ、前作の時も野球の延長で視聴率が下げるかと思ったら上がったり
予定通りに放送されて”よし!!”と期待していたら意外と奮わなかったり
なかなか予想しづらいドラマでしたので、意外とまた上がっちゃうかも?
なんて事を考えてみたりもしますが、ま、視聴率はあくまで結果のひとつ。

視聴率が良きゃ良いに越した事はありませんが、ワタクシたちはあくまで
イチ視聴者で、スポンサーでもなきゃプロデューサーでもありませんので
極論すれば”自分が面白ければ視聴率なんてどうでもいい”のであります。

さて、そんなワケで第3話。

auのイメージキャラクターを務めている仲間さんが出演するというのに
NTTdocomoがスポンサーという呉越同舟ぶりで、1,2話には携帯電話が
まったくと言ってイイほど登場しなかったところから「ヤンクミがケータイを
使うシーンはさすがに登場しないんだろうナァ〜」なんて思っていたら
今回は冒頭からヤンクミのケータイが鳴ってヒヤリとしたりしました(笑)

ヤンクミのケータイは、やっぱりDocomoのケータイだったんでしょうか?
1月に入ってからauのCMにもカタログにも仲間さんが出演してないのは
やっぱり土9のスポンサーがDocomoさんだからなんでしょうかね?
今日のヤンクミケータイのメーカーが分かる人がいたら教えてください。

さて、話が逸れましたが、前回の日記で最後にちょっと触れましたとおり
今回の脚本・演出は前作と同じ(脚本:横田理惠、演出:佐藤東弥)です。
特に、脚本の横田さんは前作も今回も3話からの参加となっています。
前作で横田さんがホンを書いた(3.5.7.9話)は評判が良かったので
今回もちょっと期待しておりましたが、期待通りのデキだったと思います。

先週の2話で、いちおう小田切、矢吹とも和解できた感のあるヤンクミ。
おかげで、今週はヤンクミとのやり取りの中で生徒一人一人の個性が
より明確に現れていて、矢吹が意外に面白人間だったり、大熊が意外に
可愛いキャラだったり、武田がどんどんアレっぽくなってきていたりして
今週は”ごくせん”らしいコミカルなやりとりが楽しめたように思います。

今日の放送を見ると、メイン生徒は戦隊ヒーロー物のイメージで言うと

矢吹隼人(赤西仁)=赤 (ヒーロー、熱血漢、ちょっとドジ)

小田切竜(亀梨和也)=青 (ニヒル、秀才、暗い過去、ママン)

大熊将士(柴田将士)=黄 (マスコット的存在、カレー好き)

土屋 光(速水もこみち)=緑 (準赤、やや熱血、3番手)

武田啓太(小池徹平)=桃 (紅一点、やさしさライセンス)

日向浩介(小出恵介)=黒とか銀 (フツー、リリーフエース)

というポジションに置き換えられるような気がいたしました。

先生というか職員室も、3−Dとヤンクミの物語がようやく動き出した事で
ストーリーの中で有効に機能し始めた印象で、猿渡教頭(生瀬)だけでなく
他の先生方の個性も徐々に発揮されて、活躍の機会が増えそうですね。

マギーさんとモト冬樹さんは、キャラが濃いワリに放置されてる状態なので
今のところ浮いているようなムードが無きにしも非ずなのはたしかですが
猿渡教頭とヤンクミの職員室でのにらめっこや、他校の生徒に対抗して
先生方が作った人間バリケードのショボさや、白鳥先生のマイペースぶり
など、ツボを押さえたさりげない演出が良かったのではないかと思います。

前作で頻繁に登場した”合コンシーン”も、白鳥先生(乙葉)と馬場先生
(東幹久)のキャラクターが、前作の先生方よりも分かりやすいため
(特に馬場先生の放置されっぷりがすがすがしいほどに面白いので)
”単なる場面転換”とか”繋ぎのシーン”という印象は受けませんでした。

今回は馬場先生といい白鳥先生といい、前作の藤山先生などと較べると
さらに漫画的に誇張された記号的なキャラクターになっているようですし
今のところ、それぞれの言動には整合性があり、破綻もしていないので
先生方の描写については前作よりも成功しているような気がします。

あと、今回「2」では初登場になる刑事(高杉亘)が敵役だった事が収穫。
前作では、原作でも生徒が警察のご厄介になるようなシチュエーションは
ほとんど登場しない事や、篠原を生活安全課の刑事にしてしまった事から
”敵”というイメージで登場する事はほとんど無かった”環六署”でしたが
”ワル生徒”のカタキ役として”警察”とか、無理解な大人の象徴としての
警察という設定は、やはり非常にシンプルで分かりやすいですね。

また、今回登場した工藤というキャラは、原作にも登場するワル役なので
工藤の最後のセリフも、おそらくは最終エピソードに向けた伏線と思われ
今後、どういう形でストーリーに関わってくるのかも見どころになるでしょう。

というワケで今回も前作第3話同様、かなり好印象だった第3話でした。
生徒たちがヤンクミ!!と呼んだり、仲良くクマの店でラーメン食ったり
正直、いささか唐突な印象を受けなかったワケでも無かったのですが
まぁ、このまま放送延長が無ければ残りあと7話という事を考えれば
スケジュール的にやむをえないのかな?という気がいたします。

来週は”つっちー”こと土屋(もこみち)の恋と退学の危機のお話らしく
だいたい前作の3話と5話を混ぜたようなストーリーになりそうです。
いよいよ試運転も終わって本格的に新シリーズに移行するのかも?
という印象で、来週は重要なターニングポイントになるかもしれません。

ちなみに前作4話の脚本、演出は脚本:江頭美知留、監督:大谷太郎。
裏でワールドカップの準決勝が30分ほど被ってシリーズ最低視聴率を
記録した11話(13.9%)を除くと、第4話は前作で最低の視聴率15.5%を
叩き出した因縁のエピソードとなっておりますが、あくまでご参考までに。


2月5日 ごくせん・4話の感想
視聴率が1話26.5%、2話26.9%、3話27.0%(いずれも関東)と絶好調。
さらにD−51が唄うテーマソング「NO MORE CRY」もオリコン初登場
4位という、これ以上ないほどの好スタートを切った「ごくせん」ですが
さすがに他局も対応策を考え始めたようで、CXでは放送予定だった
韓国映画「ボイス」をSF大作「アルマゲドン」に差し替えてきました。

ま、こうなってくると”あまり気にしない”と言いつつも気になる物でして
今週はどの程度のレベルで視聴率をキープできるんでしょうかネェ?
さすがに、いつまでも視聴率が上がり続けるって事は無いでしょうが
もう極端に下げる事も無いような気がするのも事実であります。

さて、そんなワケで第4話。

今日は女子生徒がらみの恋の話と、土屋の退学問題の2本立てで
前作でいうと内山(小栗)の進路問題(3話)とクマの恋物語(5話)を
混ぜたようなニュアンスのエピソードになっておりましたですね。

4話最大の特徴は今回のエピソードが”拳固を使わずに解決”という
パターンだった事でしょうかね?ゲンコを使わず言葉で説得したため
1〜3話と比べるとフツーの学園ドラマっぽいお話だった気がします。

今回1〜3話が放送された段階で、一部プロ市民の投稿マニアから
俗悪暴力ドラマのレッテルを貼られてしまった「ごくせん」ですが(苦笑)
実は前作の6,7,8話では、せいぜいウェンツ君と深夜の神社で
お相撲をした
ぐらいで、ヤンクミは平和的に話し合いで解決しており
ちゃんと見てればいつも暴力で解決してない事は明らかなワケです。
そして今回の第4話も、その流れの上にあるエピソードでした。

が、「水戸黄門や桃太郎侍に最後の乱闘が無かったら?」と考えれば
分かるとおり、悪者を一人もぶっとばさずに”スカッと”終わらせるのは
難しいようで、ヤンクミが戦わない「ごくせん」は一口に言ってしまうと
”お涙ちょうだいモノ”のパターンにならざるを得ないようです。

こういうパターンのストーリーは、ハマった人には感動を呼ぶのですが
共感できない場合は、しめっぽいだけの退屈なお話になってしまい
「ごくせん」の魅力である”単純明快””何も考えなくても楽しめる”から
かけ離れたドラマになってしまうというリスクもあるワケですが

ま、毎週毎週ヤンクミが”怒って殴ってタンカ切って解決!!”では
ホントに水戸黄門か桃太郎侍か?という事になってしまう訳でして
怒りを拳で爆発させるヤンクミと、グッと堪えて人情を語るヤンクミの
2パターンを用意する事で、展開に幅を持たせているワケですね。

そんなワケで、所謂「ごくせん」的なスカッとするストーリーを作るのは
難しかったと思われる第4話は、その代わりと言ってはなんですが
妄想シーン、馬場先生、SE、たこ焼き屋台、生瀬さんの小芝居など
一つ一つのシーンを丁寧に、面白おかしく仕上げていたと思います。

今回やけに生意気なミノルであるとか、馬場、白鳥先生の活躍だとか
「色気が無いとか男運が無いとか言われた事はありますが・・」という
ヤンクミのセリフは、どれももちろん原作にも無いモノで、ドラマの
「ごくせんワールド」がどんどん膨らんでいる事を実感させるものです。

気になったところといえば、進学校のはずの黒銀が滑り止め?とか
宮崎(秋本未莉)を説得に行ったヤンクミのセリフがバカ丁寧で
フツーの学園ドラマの熱血先生ぐらいにしか見えなかった事とか
敵か味方か〜カウボ〜イ♪って感じの黒川理事長(兼校長)かなぁ。

来週は予告を見ただけで前作の4話にあたる話だと分かるストーリー
であるだけに、新作としてどんな味付けをしてくれるのか楽しみです。


2月8日 1〜3月期連ドラ中間報告
え〜、2005年の新春ドラマも無事4話まで終了し、今週からは後半戦。
今期は冬クールらしく、連続ドラマの視聴率が全般的に堅調なようで
現時点で平均視聴率が2桁を割る作品は今のところ登場しておりません。
そこで、放映前にこの日記でご紹介した今期の連続ドラマについて
観てるドラマ観てないドラマを問わず中間報告をしてみたいと思います。

1月17日(月) 21:00〜 (CX系)「不機嫌なジーン
(プロデュサー)山口雅俊 (おもな脚本)大森美香
(主な演出)澤田鎌作、平井秀樹、川村泰祐ほか(音楽)小西康陽
(出演)竹内結子、内野聖陽、オダギリジョー、小林聡美、山田優ほか

(平均視聴率1〜4話 15.3%)

正直「黄川田って誰!?劇団ひとりの北八先生にしか見えねぇよ!」とか
「たとえ話で、かえって分かりにくくなってどーすんだよ!!」とかいう塩梅で
今のところ”期待はずれ”という印象の強い、CX看板枠”月9”ドラマですが
4話まで観てて、個人的にイチバン不可解だった「なんで月9のラブコメで
諌早湾なの?」という疑問に答えが出たような気がしたので書いてみます。
ま、ドラマ上はあくまで「諌早湾」じゃなくて「有明海」なんですけども。

実は、この時間軸が分かりにくいと大変不評な「不機嫌なジーン」では
1話の冒頭で、現在放送されているエピソードが過去の話である事が
示されているのですが、そのシーンで仁子(竹内)は泣いているんですね。

で、それが仁子と南原(内野)が何らかの理由で別れた事を暗示している
のであれば”口では嫌いだと言ってるけど実は南原教授が今でも好き”な
南原との別離に対して仁子が流した涙の意味は”後悔”とか”寂しさ”とか
ま、そういった後ろ向きな意味であると考えて差し支えないと思います。

では、そこで1話のシーンがどういう意味を持っているのか考えてみましょう。

例えば物語を作るうえで、あえて現在から過去を振り返る体裁を取る場合は
それ以降語られる物語が”既定の事実”であり”不可避な事態”である事を
強く印象付けるわけですが、南原教授と何らかの理由で別れた仁子が
”別れて初めて南原が自分にとっていかに大切な存在だったか分かった”

なんつー流れだと”河口堰でぶった切られて死んでしまった干潟の自然”とか
仁子がずーっとこだわってるテントウムシだのヒメダカだのという生物とかと
”仁子にとっての南原”が”失って初めて分かるかけがえのないもの”という
キーワードで見事にリンクするのではないか!!なんて思ったワケです。

つまり、まぁ月並みですが”世の中にはお金では買えない大切なモノ”や
”一度なくしたら二度と取り返しのつかない事があるのよ”という事を
ラブストーリーを主軸として、さりげな〜く描こうとしているのではないかと。

そう考えると、主題歌がサラ・ヴォーンの「ラヴァーズコンチェルト」だったり
劇中や最後にNHK教育テレビの「ムシムシQ」みたいな解説が入るのも
作品に”ノスタルジック”な色合いを持たせようという意図にも見えてきます。

ま、これが当たったとしても作中でソレを説明しちゃうと野暮そのものなので
”語らずに伝える”しかないのが、この作品のツライところじゃないでしょうか。
全体的に”奇をてらって失敗している”という印象が拭えないのも確かですが
そう考えて見直してみると、全般的にワザワザ分かりづらい作りにしてる
ような部分もあったりして、ちょっと損をしている印象のあるドラマです。

1月11日(火) 21:00〜 (CX系)「救命病棟24時(シリーズ3)」
(プロデュサー)中島久美子、増本淳(主な脚本)福田靖
(主な演出)若松節郎、水田成英、西谷弘(音楽)佐橋俊彦
(出演)松嶋菜々子、江口洋介、中村トオル、香川照之、大泉洋ほか

(平均視聴率:1〜4話 19.6%)

意外と賛否両論みたいですが、視聴率的には過去2作と同じ水準をキープ。
個人的には”失敗とも成功とも言えない”という所じゃないかと思うんですが
否定派の意見を見ると”救命病棟らしくない”というものが多いようですね。

一回しか観てないんでドラマの内容についてどうこう言う事は出来ませんが
ワタクシが思うのは”阪神大震災10周年”を期に企画されたモノだとすれば
まず”なぜそれがドラマでなければならなかったのか?”という基本的な事。

たとえば、このドラマの裏で放送されている「プロジェクトX(NHK総合)」でも
この手の災害救助モノは何度か取り上げられ、実際に映像の残っていない
エピソードでも、当時の関係者のナマの声と田口トモロヲのナレーションを
巧みに構成する事で、事実の持つ重み、リアリティ、感動を伝えてくれます。

つまり、大規模災害の現場で引き起こされる問題や感動を表現する。という
意図だけなら、この作品の”ドラマでなければならない理由”は見えません。
というか、それだけだったらドキュメンタリーの方がよっぽど良いハズです。

じゃ、逆に”なぜドキュメンタリーではダメなのか?”を考えてみましょう。
ドラマに出来てドキュメンタリーに出来ない最大の特徴と言えばモチロン
ドキュメンタリーでは無かった事は描けない”という事でありましょう。

”事実に反する事や実際は無かった事”を描いてしまったら、それはもう
ドキュメンタリーとは呼べないワケで、逆に言うと、実際になかった事を
さもあった事であるかのように描くモノ、それがドラマである。とも言えます。

今回の救命病棟では”東京にM6クラスの大地震が発生したら?”という
”〜IF(もしも)〜”の世界を描いているワケですが、ワタクシはそれこそが
この作品が”ドラマでなければならない必然性”なのではないかと思います。

そして、ここで重要なのは、この”ドラマで無ければならない必然性”は
必ずしもそれが”救命病棟24時”で無ければならない理由では無い事。
たとえば、それがハリウッドならブルース・ウイリス演じるイラク帰りの医師が
機関銃片手にテロリストと戦う大地震映画なんてのもあり得るワケです。

しかし、それが高いリアリティをウリとした”救命病棟24時”の続編として
制作されるとなれば、視聴者は当然、作中で”実際に起こり得る危機”や
”大規模災害下の医療現場の実態”というモノが描かれる事を期待します。

そして、10年前に起きた阪神淡路大震災、昨年発生した中越大地震が
未だに生々しい記憶として残っている視聴者は中途半端なリアリティでは
絶対に納得しないでしょうし、リアリティを追求するほど娯楽作品としては
成立しづらくなるという、実に厳しい条件で制作される事になるハズです。

迫り来る二次災害、不足する医療物資、進まない支援活動などに悩まされ
目の前で死んでいく患者に対してなすすべも無く苦悩する医師達の姿などを
描けば、大規模災害時の医療現場の窮状を表現する事はできるでしょうが
同時に、そこでは”救命病棟24時の続編”である必然性も問われるワケで
”続編”という事で、期待して観た視聴者に”こんなの救命病棟じゃない!”と
感じさせてしまうとすれば、たとえ作品としての完成度が高かったとしても
”続編モノ”としては、失敗だと言われてしまっても仕方ないでしょう。

ま、一度しか観てないので、それが成功しているのかどうかは知りませんが
救命病棟24時らしく、なおかつセミドキュメンタリーとしても、大規模災害の
スペクタクルドラマとしても、救命病棟なみのクオリティを満たす作品となると
「そりゃ作るのは大変なんじゃないかナァ〜。」と思ったりしています。

1月11日(火) 22:00〜 (CX系)「みんな昔は子供だった
(プロデューサー)重松圭一、稲田秀樹(主な脚本)水橋文美江ほか
(主な演出)河野圭太、高橋伸之、三宅喜重(音楽)服部隆之
(出演)国仲涼子、大杉漣、筧利夫、陣内孝則、滝沢沙織、瑛太ほか

(平均視聴率:1〜4話 10.9%)

視聴率的に大苦戦しているようですが、まったく見てないのでコメント無し。

1月12日(水) 22:00〜 (NTV系)「87%ー私の5年生存率
(プロデューサー)?(主な脚本)秦建日子(主な演出)?
(出演)夏川結衣、本木雅弘、柏原収史、相川七瀬、古田新太ほか

(平均視聴率:1〜4話 12.2%)

コレも1回も観てませんでしたが、先日番宣SPでコレまでの流れを把握。
いかにも”感動作”てな感じで、「好きな人は好きなんだろうナァ。」とは
思いましたが、ワタシは嫌いなので今後も見ないでしょう。

1月13日(木)21:00〜 (EX系)「富豪刑事
(プロデュース)桑田潔、蒔田光治、阿部謙三(東宝)(原作)筒井康隆
(脚本)蒔田光治、福田卓郎(演出)長江俊和、常廣丈太(音楽)辻陽
(出演)深田恭子、山下真司、西岡徳馬、筒井康隆、相島一之ほか

(平均視聴率:1〜4話 13.3%)

深田恭子ちゃんのキャラクターは予想通り、これしかないくらいのハマりよう。
作品全体のテイストの方も事前の予想通り「トリック」風味を狙った印象。
金曜23時枠でやってた「南雲樹」と比べると旧家も伝説も出て来ないので
いちおう「トリック」との差別化を図る事にも成功はしていると思いますが
いかんせん、全般的に薄味。これは脚本のデキ不出来の問題というよりも
脚本どおりにしか撮ってないような気がするところが問題のような。

1月13日(木)22:00〜 (JNN系)「H2−君といた日々
(プロデューサー)市山竜次(主な脚本)関えり香、山崎淳也
(主な演出)堤幸彦、今井夏木ほか(原作)あだち充(音楽)?
(出演)山田孝之、石原さとみ、田中幸太朗、市川由衣、石垣祐磨ほか

(平均視聴率:1〜4話 12.3%)

まったく観ておりません。キョーミも無し。

1月13日(木)2200〜 (CX系)「優しい時間
(プロデューサー)若松央樹、浅野澄美(脚本・原作)倉本聰
(主な演出)田島大輔、宮本理江子、西浦正記(音楽)渡辺俊幸
(出演)寺尾聰、二宮和也、長澤まさみ、麿赤児、余貴美子ほか

(平均視聴率:1〜4話 14.7%)

ま、なんつーか、キョーミないっす。

1月14日(金)23:15〜(EX系)「特命係長・只野仁
(プロデュース)黒田徹也、東城祐司、伊藤達哉(脚本)尾崎将也ほか
(演出)二宮浩行、秋山純、塚本連平(音楽)仲西匡(原作)柳沢きみお
(出演)高橋克典、梅宮辰夫、櫻井淳子、三浦理恵子、永井大ほか

(平均視聴率:1〜4話 13.0%)

なんと4話までの時点で、プライムのドラマを含めても「Mの悲劇」「87%」
「みんな昔は子供だった」「H2」を上回る平均視聴率をたたき出す大健闘。

まぁ、色んな意味で視聴者を選ぶ内容なのでプライムタイムに放送しても
同じ程度の視聴率だろうとは思いますが、只野ファンのツボを心得た演出で
今回もファンを満足させるクオリティをキープしているのはスゴイと思います。
克典アニィのビルドアップされた肉体にも意気込みの高さを感じますネェ。

1月15日(土)21:00〜 (NTV系) 「ごくせん
(プロデュサー)加藤正俊 (主な脚本)江頭美知留(音楽)大島ミチル
(主な演出)佐藤東弥、大谷太郎ほか(原作)森本梢子(集英社YOU)
(出演)仲間由紀恵、生瀬勝久、宇津井健、赤西仁、亀梨和也ほか

(平均視聴率:1〜4話 26.5%)

まー、大河ドラマかと思うほどの高視聴率にただ驚くばかりという感じです。
むしろ来年の大河ドラマの視聴率が「ごくせん」を下回りそうで不安(笑)

前作までのスタイルを大きく変えた「救命病棟24時」と、スタイルだけでなく
内容まで、ほぼ前作そのままという「ごくせん」が今期の民放連続ドラマの
視聴率1,2位を競っているというのも、なんとも不思議な感じであります。

1月9日(日)20:00〜 (NHK総合) 「大河ドラマ・義経
(主な演出)黛りんたろう(主な脚本)金子成人 (原作)宮尾登美子
(出演)滝沢秀明、石原さとみ、上戸彩、松平健、中井貴一ほか

(平均視聴率:1〜5話 25.2%)

1話からずっと観てますが、予想以上に大河ドラマらしい作りがいい感じ。
渡哲也や平幹二郎は重厚感のある演技で存在感をアピールしてますし
少年時代の義経を演じた神木隆之介君のカワイさも印象的でした。

一昨年の「武蔵」や昨年の「新選組!」と比べても視聴率は高値安定傾向に
あるようで、5話ではついに「ごくせん」を抜いて視聴率1位になりました。
作品としての良し悪しとは別にして、大河ドラマがヒットする要因としては
”勧善懲悪””名子役””合戦シーン”が不可欠なのかもしれませんね。

ただ、3話でさっそく神木君からタッキーにバトンタッチしてしまったので
残りの1年近く、ナニやるんだろ?と、中盤で中だるみしないか心配。

1月16日(日)21:00〜 (JNN系) 「Mの悲劇
(プロデュサー)伊佐野英樹、瀬戸口克陽(主な脚本)橋本裕志
(主な演出)土居裕泰、石井康晴、山室大輔(音楽)?
(出演)稲垣吾郎、長谷川京子、佐々木蔵之介、岡本綾ほか

(平均視聴率:1〜4話 12.6%)

予想通り”巻き込まれ型”の主人公が毎週々々理不尽な悲劇にみまわれる
ジェットコースターな展開のサスペンスドラマって感じになっておりますが
最近やっと明らかになった”主人公が悲劇にみまわれる理由”というのが
まぁ、なんというか”あまりにも弱い”ため理不尽ぶりばかりが目立ちます。

ハセキョー演じるヒロインがこのまま”可哀想な人”というポジションに居座り
最終的には稲垣君演じる主人公とイイ感じになっちゃったりして、けっきょく
イチバン悪いのは佐々木蔵之介演じる親友だった!!なんていうオチなら
もう”コレ作ったヤツってバカじゃネェの?”としか言いようがありませんが。


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