木曜ドラマTRICKのちょっといい話。

episode4

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【第7話】

死を呼ぶ駄洒落歌
旧家の呪いに潜む謎
前編

ON AIR
2003/11/27

(視聴率)

関 東 15.9%
名古屋 12.4%
関 西 15.6%

【脚本】

蒔田 光治

【音楽】

辻 陽

【主題歌】

「私とワルツを」

鬼束ちひろ
作詞・作曲/鬼束ちひろ
編曲/羽毛田丈史
(東芝EMI)

【キャスト】

仲間由紀恵

阿部 寛

生瀬 勝久

野際 陽子

姜 暢雄

大島 蓉子

アベディン
モハメッド

羽田美智子

黒部 進

山口美也子

IZAM

松澤 一之

丸岡 奨詞

岡 まゆみ

入江 雅人

宝積 有香

井上 碧

由起 艶子

波多江 清

神 雅喜

栗原 一

川原 郁恵

佐々木 綾乃

ズィーナオオマエ

放映プロジェクト

【撮影】

斑目 重友

坂本 将俊

【照明】

川里 一幸

【VE】

中村 寿昌

【音声】

中村 徳幸

【美術】

稲垣 尚夫

【装飾】

山田 好男

飯沼 明広

【小道具】

杉本 和代

牧野  誠

【スタイリスト】

富樫 理英

【着物コーディネート】

河野 仁子

【ヘアーメイク】

宮内三千代

小林 真由

西村佳苗子

【タイトルバック】

熊坂 出

【ダンサー】

松田菜々子

【CGプロデュース】

西村 敬喜

【CGディレクター】

小関 一智

【DC制作】

西 勇哉

鈴木さやか

【HP制作】

前田 秀彦

松崎 みどり

【スチール】

高島 一夫
(文化工房)

【編集】

大野 昌寛

【オフライン編集】

山口 牧子

【M A】

中村 徳幸

永井 純

【音楽プロデュース】

志田 博英

【選曲】

渡邊 朋子

【音楽コーディネート】

河原崎 秀樹

【効果】

中村 友美

【協力】

NICE・DAY

江戸川橋スタジオ

TAMCO

グリップアソシエイト

CPルーム

ベレッツァスタジオ

阿ウン

トライアムズ

光映新社

ステップ

グリフィス

【音楽協力】

テレビ朝日ミュージック

【技術協力】

池田屋

【美術協力】

BOOTH

えんぎ屋

(株)水晶院

Karrimor

NOMAD

メガネドラッグ

【衣装協力】

mila schoen

HANJIRO

GoldenBear

RAPTY

Eddie Baure

IMAGE

OTTO

【車両】

日本照明

【カースタント】

スーパードライバーズ

【ファイティング
コーディネート】

FCプラン

【ロケ協力】

茨城県 水海道市

水海道風土博物館
坂野家住宅

水海道フィルムコミッション

水海道第一ホテル

水海道あすなろの里

学校法人立正大学学園

【演出補】

木村ひさし

【記録】

奥平 紋子

【助監督】

神徳 幸治

【制作管理】

三井 孝俊

【プロデューサー補】

上田 直彦
(テレビ朝日)

【ラインプロデューサー補】

大形 美幸

吉田 拳雄

【宣伝】

小久保 聡
(テレビ朝日)

【ラインプロデューサー】

渡邊 範雄

【制作担当】

朝比奈 真一

【製作主任】

坪井  力

【プロデューサー】

桑田 潔
(テレビ朝日)

蒔田 光治

山内 章弘

【演出】

堤 幸彦

【制作協力】

オフィスクレッシェンド

【制作】

tv asahi

東宝株式会社

『闇十郎』

今回のエピソードの主人公とも言える闇十郎を演じているのは神雅喜さん。
実は役者だけでなく
パントマイムマジックというのを公演されているらしい。

『そんな事出来るんなら日光江戸村で働いた方がいいんでないの?』

ハルさんは『日光江戸村で働いた方が・・』と言っているが、池田荘からだと
日暮里駅から電車に乗ったとしても鬼怒川温泉駅まで最短で1時間18分。
そこから路線バスで20分かかるため、最低でも片道、約2時間はかかる。

さらに運賃が往復で1日6000円以上かかるのでバイトする意味が無い。
もしかして、間接的に奈緒子に”出てけ!!”と言っているのだろうか?

しかし日光江戸村の所在地は栃木県塩谷郡藤原町柄倉470−2で
今回のエピソードが撮影された茨城県からは結構遠いのになぜネタに?

ハ ル 『ツーヅホンヅ』

ハルのセリフ。たぶん『チーズフォンデュ』と言っているのだろう。
セリフには、あまり深い意味は無いと思うが聞き取りづらいので一応。

上 田 『・・・これ、なんだか分かるか?』

奈緒子 『・・・・カリタ』

上 田 『こっちだ、こっち』

奈緒子 『あ〜・・・かるた』

上 田 『小倉百人一首だ』

『カリタ』と『かるた』の駄洒落ネタで、さらに「かるた」ではなく百人一首だった
という2段オチ。このネタのためだけに『カリタ』を用意する辺りはさすが堤組。

「カリタ」はコーヒーフィルターを始めとするコーヒーメーカーのトップブランド。
その歴史はドイツ生まれのブランド
メリタのコピーから始まったと言われ
メリタ商品のデザインや特徴を”借りた”から社名が「カリタ」になったという説も。
メリタ式ドリッパーは一つ穴、カリタ式ドリッパーは3つ穴が特徴である。

『いろは歌留多』は基本的に読み手が読み上げた”ことわざ”を聞いて
その”ことわざ”の内容を表している絵札を探す遊びで『小倉百人一首』は
和歌の”上の句”を聞いて”下の句”と”歌人”が書いてある札を探す遊び。

上 田 『優れた和歌にはな、離れた場所にいる同じ様に優れた人間・・
      つまり俺だが・・・の、心をも揺さぶる不思議な力があるんだよ』

また怪しい事を言い出した上田、奈緒子に助けを求めに来た模様。
上田が『不思議な力』と言い出した時は、だいたい仕事がらみである。

上 田 『盗み見したと思われると心外だからな。
      俺が箱の中に入って”良いぞ!”と言ったら蓋をして
      この毛布をかけて・・・ひもで厳重に縛るんだ。
      その上からさらに・・・この下の毛布をかけて
      さらにさらに、ヒモでヒモで厳重に縛るんだ。』

”盗み見”どころか、息が出来ないくらい厳重にハコを縛る奈緒子。
ノベライズ本では最後の『ヒモでヒモで』というセリフは1回になっているので
2回言っているのは阿部さんのアドリブか現場で堤監督が変えたものだろう。

奈緒子 『亀イチ・・・ハムイチ〜』

上田の事など忘れたようにペットとたわむれる奈緒子。
ハムスターが奈緒子のペットとして登場するようになったのは『TRICK』の
エピソード1で、花やしきをクビになった奈緒子の後をハムスターが付いていく
シーンを撮影したら上手くいかなかったため、シーン自体はボツになったが
せっかく用意してもらったので急遽ペットとして使う事になった。というもの。

奈緒子 『へぇ〜〜〜・・・・ダジャレ好きなんですね小野妹子は』

上 田 『小町だ!!』

上 田 『これは掛詞と言ってな・・・立派な文学なんだよ!!』

小野小町は平安時代の女流歌人で六歌仙の一人。出自は定かではない。
”美人”を表現する時に”●●小町”というのは、この人の名前から来ている。
”小野妹子”は飛鳥時代、第1次遣隋使の長官として中国に渡った人の事。

奈緒子は、またもやワザと間違えたつもりのようだが、小野小町は
小野妹子の後裔にあたるので、この間違いは当たらずしも遠からず。

『ながめせしまに』は『じっと物思いにふける間に』と『長雨が降る間に』という
二つの意味があり、これを『掛詞』と言う。というのが上田の解説だが
たしかに”ダジャレ”と言ってしまえばダジャレである。

奈緒子 『えいっ!!・・・・裂けてぇ〜!!すりっとぉ〜!!』

エピソード3に続いて、またスリット美香子ネタが登場。
スタッフ的には『ガッツ石まっ虫』と、このネタがお気入りの模様。

奈緒子 『とっとと箱ごと帰れ!!』

ホントに箱ごと帰る上田。動く姿は奇妙な生き物のようで不気味。

上 田 『君は・・・和歌が人を呪い殺したり天変地異を
      引き起こしたりするという話を聞いた事があるか?』

やっぱり、手に負えない仕事を奈緒子に頼みに来た上田。

『松村 弁 (まつむら べん?)』

亀山家の顧問弁護士、松村を演じるのは松澤一之さん。
1955年8月25日生まれ、愛媛県出身。
SISカンパニー所属。
仲間由紀恵さんとは『FACE〜見知らぬ恋人』(2001年NTV)で共演。

松村の名刺によれば松村弁護士事務所のデータは

事務所   茨城県水戸市光圀町門処三六三六
電話番号 029−9191−1323

となっているが、電話番号は当然存在しない番号になっているはずだし
いばらき県 みと市 みつくに町 もんどころ、なんて番地も存在しない。
茨城県といえば旧水戸藩、黄門様こと水戸光圀のお膝元というネタ。

上 田 『アノ有名な・・・いばらぎの!?』

松 村 『いばら”き”です!』

「茨城県」出身の人が”き”と”ぎ”の間違いに大変敏感なのは「はなわ」の
『茨城県のうた』にも唄われており「いばらぎ」と言えば『大阪府茨木市』の事。
ちなみに今回のエピソードの撮影が行われたのも
茨城県水海道市

ちなみに横溝正史の作品には岡山県が事件の舞台として良く登場する。

『亀山歌』

平安時代の天才歌人、亀山道貞によって確立された、五・七・五・七・七の
形式にとらわれず掛詞や韻を踏む事に特にこだわった独特な手法が特徴。
との事だが、平たく言ってしまうと奈緒子の言うとおり”駄洒落歌”である。

松 村 『ドントビーアフレイド・・・・どんと来い超常現象・・・・
     ”ドント”と”どんと”・・・見事な掛詞です。』

上 田 『ようやく気づいていただけましたか(笑)』

いつも依頼人は上田の著書の読者である事を告げ、上田をいい気にさせて
事件の調査を依頼するのだが今回の依頼の根拠は”タイトル”にある模様。
本の内容や研究の実績が対象になったワケでもないのだが上機嫌な上田。

『イチマツ模様の扉』

江戸時代の当主:元信が恐ろしいものを封じ込めたという”あかずの扉”。
通常は上田が言うように”色違いの四角が交互に並んだ模様”の事を
”市松模様”と言うが、この扉は”松が1本”描いてあるイチマツ模様の扉。
実はノベライズ本を見ると、ちゃんと”一松模様”と書いてある。

『若い歌人』

明治時代に市松模様の扉を開けたために命を落としたという男。
何となく聞き覚えのある”いい声”の叫び声が気になる書生風の人物。
もしや”毛生えソング”の山内章弘プロデューサー(東宝)か?

上 田 『上手くいけばとんでもない額の謝礼が・・・ま、と言っても
      せいぜい何百万・・・いや、何千万程度だろうがな。』

奈緒子 『上田!!・・・う・・上田ぁ〜〜!!』

で、またもや金に目が眩んで上田に騙されてしまう奈緒子。
ノベライズ本では”上田に縋りついて『う、上田・・・・さん!』”とまで(笑)

『ヨコ溝注意』

当然、ヨコ溝といえば大推理作家・横溝正史の事。
今回のエピソードは”旧家”、”見立て殺人”、”三人娘”、”仮面の男”と
『獄門島』や『犬神家の一族』のオマージュと言って良い内容になっている。

『犬神家の一族』は松子、竹子、梅子の三姉妹の犯罪が事件の発端となり
『獄門島』では月代、雪枝、花子という三姉妹が俳諧に見立てて殺される。

『堤組』

上田が次郎号の車中でかじっているせんべいに書いてある文字。
撮影中の堤幸彦監督の机には、ちょうど劇中で上田が食べているような
オーソドックスな”醤油せんべい”が、眠気覚まし用に必ず置いてあるそうで
この話はオフィスクレッシェンドHPの堤監督の日記にも頻繁に登場していた。

『これホントに金持ちの家なのか?』

と、奈緒子に言われた亀山家のロケ地は、全てのシーンではないだろうが
「水海道風土博物館・坂野家邸宅」との事で『国指定重要文化財』らしい。

『名墨 伊華墨』

読んで字のごとく『めいぼく いかすみ』。イカスミのダジャレネタ。

『亀山 文子 (かめやま ふみこ)』

奈緒子が初めて会った亀山家の人、文子を演じるのは山口美也子さん。
自由劇場などの劇団活動を経て1977年『本番(日活)』で映画デビュー。
1982年「さらば愛しき大地」でブルーリボン賞、報知映画賞を受賞。
堤幸彦監督の作品には『新生 トイレの花子さん(1998年)』に出演。

『亀山 千鶴 (かめやま ちづる)』

今回の事件の依頼人・亀山千鶴を演じるのは羽田美智子さん
映画デビューは1991年『就職戦線異状なし』だが、ヒロインに抜擢された
『RAMPO』(1994年:松竹)や『発狂する唇』では阿部寛さんと共演。
1968年9月24日生まれ、なんと今回の舞台である茨城県出身。

奈緒子 『上田・・・星!!・・・・星!!』

千鶴を見た上田の目から無数の星が飛んでいるのを見た奈緒子のセリフ。
前回のエピソード3では奈緒子の”ピカッ!”以外のシーンでは
ほとんど使われなかった”漫画的なCG演出”が再登場している。

『亀山 鶴子 (かめやま つるこ)』

亀山家の当主・鶴子を演じているのは、由起艶子さん。
『秘密戦隊ゴレンジャー』なんかにも出演されてたらしい。
『鶴子』という名前は『八つ墓村』の登場人物から取ったものだろう。

『五日寝て・・・二日起きる・・・で、一週間』

千鶴が亀山鶴子の生活サイクルを伝えたセリフ。
2003年10月31日まで、つまり『木曜ドラマ TRICK』の第3話(10/30)までは
長寿世界一の記録を持っていた鹿児島県の
本郷かまとさん(享年116歳)の
『2日寝て2日起きる』という特徴的なライフスタイルを取り入れたもの。

千 鶴 『これに・・・・サインしていただけないでしょうか?』

上 田 『なになにぃ〜・・・・千鶴ぅ〜〜』

奈緒子 『ぶっ殺すぞ!!』

上 田 『・・・・痛いって』

千鶴からサインをねだられ、千鶴が自分のファンだと思ったのか
急にインチキギョーカイ人なみの馴れ馴れしさを発揮する上田次郎。

そんな上田を見て怒る奈緒子の『ぶっ殺すぞ!!』は妙に可愛いが
『TRICK2』の時のように”やきもち”を焼いているような感じは一切ない。

千 鶴 『そちらは?』

上 田 『これですか?・・・・これは18番助手の山田です』

奈緒子 『ムチャクチャ増えてるじゃないですか』

前回までの3番助手から一気に18番助手に降格された助手の山田。
相撲の番付なら大関から一気に幕下に格下げぐらいの勢いである。
上田のいつもの見得(ミエ)に千鶴に対する下心が加わったせいだろう。

『可愛い!!』

番組公式HPのスペシャルコンテンツ『週刊純情女性』によれば
千鶴は俗世間の人を人間とは見なしていないので上田の事を
犬やネコと同じレベルで”可愛い!!”と思っているらしい。

奈緒子 『いち・・まっちゅー模様?』

まだ微妙に”ガッツ石まっ虫”が尾を引いている奈緒子。
ストーリーには絡んでいないが隠れたレギュラーになっているガッツ石松。
しかし、どういう繋がりでガッツ石松がトリックに出演する事になったのか?

『亀山 藤二郎 (かめやま とうじろう)』

亀山鶴子の次男・藤二郎を演じているのは丸岡奨詞さん。
1944年7月19日生まれ、東京都出身。
演劇集団”円”所属。
堤監督の映画『溺れる魚』(2001年)にも梅林副社長役で出演。

奈緒子 『誰なんですか?その・・・まっくろくもすけって・・・』

上 田 『闇十郎!!』

奈緒子は「まっくろくもすけ」と言っているがネタ元は「まっくろくろすけ」だろう。
「くろすけ」の方は「なんどめだナウシカ」の宮崎駿監督の『となりのトトロ』に
登場する真っ黒い毛玉のような妖怪?の事で、ジブリの人気キャラクター。

千 鶴 『その方は小豆相場と千姫グッズで一山当てて茨城の実業界で
      財を成した方の娘さんで俗世間の方でした・・・・』

奈緒子 『えっ!?・・・でも金持ちだったんでしょ?』

千 鶴 『そんな風にしか考えられないところが
      俗世間の方のダメなところなんです』

”小豆相場”はイイとして、なぜ”千姫グッズ?”というのが普通だと思うので
今回の撮影現場である、茨城県水海道市と千姫について簡単に解説。

千姫は徳川家康の子・秀忠の娘で、7歳で豊臣秀吉の子・秀頼に嫁ぎ
豊臣家滅亡に際し、大阪城から救出されて江戸城に連れ戻された。
その後、祖父の約束した坂崎直盛を嫌い本多忠刻のもとに嫁ぐが
忠刻とも、僅か10年で死別。その後落飾して天寿院と号した。

この千姫の遺骨が弘経寺(茨城県水海道市豊岡町)に収められている
水海道市では『水海道千姫さまコンテスト』『千姫祭り』が行われている。

それにしても上田と奈緒子に対する態度が露骨に違う千鶴。

『引けばとてつもない災いが訪れる・・・・』

”やるな!!”と言われた事を必ずやってしまう奈緒子。
なんでも鵜呑みにしていてはインチキ霊能力は暴けないのである。

『水行座村かぁ〜〜・・・・森や川に囲まれていいところですなぁ〜』

餃子と言えば宇都宮、宇都宮と言えば栃木県。栃木と言えば茨城の隣。
撮影は茨城県で行われたハズだが日光江戸村に続いて栃木県ネタ。

『吉田茂めぇ〜〜』

太平洋戦争終結後、時の吉田茂内閣によって戦後復興政策の要として
農地解放、財閥解体が行われ産業、農業構造に大きな変革がもたらされた。

巨大な企業体として経済・政治に強い影響力を持っていた財閥が解体され
株式が分散される事で、特定の集団の利益が国策に影響する状況を回避し
地主から小作人にタダ同然で土地を分け与える事で自作農の比率を上げ
労働意欲と生産性の向上を図ろうとした。というのが政策の骨子であった。

亀山家は、この”農地解放”の打撃をモロに受けて大損をした地主側なので
当時はまだ生まれていない千鶴さえ、いまだに吉田茂を恨んでいるのだが
そもそも、この農地解放という政策は、太平洋戦争開戦の原因を旧財閥と
それら資本家が軍部と結託して政治介入し、私腹を肥やそうとした事だと
考えた占領軍政府(GHQ)の主導で、なかば強制的に実施されたものなので
吉田茂よりも占領軍の親玉・マッカーサーを恨んだ方が良いような気がする。

『瓢箪池、臼池、芭蕉池、小池、井毛池、チョイ沼、鬼首池・・・
 そして、ここには・・・・HOTSPAR(ホットスパー)』

瓢箪池、臼池、小池、井毛池、チョイ沼の名前にはあまり意味は無さそうだが
芭蕉池に関しては、今回の撮影が行われた茨城県内に”芭蕉の句碑”などが
ある事から『奥の細道』の俳聖・松尾芭蕉の名前から取ったものと思われる。
”鬼首池”は横溝正史の『夜歩く』に登場する『鬼首村』という地名からだろう。

HOTSPARとは、宮城、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京
神奈川、静岡、沖縄に店舗を持つチェーン展開のコンビニエンスストアの事。

とは言え、店舗の分布を調べてみると、宮城24軒、山形13軒、福島24軒
栃木17軒、群馬10軒、埼玉22軒、東京4軒、千葉13軒、神奈川8軒
静岡12軒に対して、今回の舞台である茨城県は129軒とダントツに多い。

このネタは、撮影で茨城県を訪れた堤監督一行が、移動中に東京では
ほとんど見ない”HOTSPAR”をやたらに見かけた事をネタにしたものだろう。
ちなみに茨城県に次いで店舗が多いのは沖縄県の111軒。

『神楽坂飯店 (かぐらざかはんてん)』

亀山家の地図で『HOTSPAR』の隣にあるのは伊井田橋と神楽坂飯店。
神楽坂飯店は実在する中華料理店で、ジャンボラーメン、ジャンボ餃子
一升チャーハンなどを60分以内で食べれば無料。という大食いのメッカ。
住所は東京都新宿区神楽坂1−14でJR飯田橋駅より徒歩1分。

というワケで、水行座村に続いて、また餃子ネタ、そして栃木ネタ。
今回のエピソードは栃木県で撮影する予定でもあったのだろうか?

『亀山 麗香 (かめやま れいか)』

亀山鶴子の末っ子で長女の麗香を演じているのは岡まゆみさん。
映画、ドラマ、バラエティで幅広く活躍する岡まゆみさんだが
まんがはじめてものがたり」(TBS)のお姉さん役が一番有名。

『亀山 清三郎 (かめやませいざぶろう)』

亀山家の三男・なぜかオカマっぽい清三郎を演じるのは黒部進さん。
1960年代に日本中の子供たちを夢中にさせた特撮番組『ウルトラマン』の
ハヤタ隊員を演じた特撮ヒーローの元祖で、菊地の大先輩にあたる方。
最近では、女優:吉本多香美さんの父親と言った方が分かりやすいかも。

2004年4月に放映された「犬神家の一族」(CX)に犬神寅之助役で出演。

『亀山 哲也 (かめやま てつや)』

亀山清三郎のなぜか金髪の息子、哲也を演じているのはIZAMさん。
1997年、ビジュアル系バンド”SHAZNA”のボーカリストとしてデビュー。
180cmを越える長身に女にしか見えない端正な顔立ちというアンバランスさが
話題となり1st『MeltyLove』、2ndシングル『すみれSeptember Love』ともに
ヒットを連発し、”ビジュアル系バンドブーム”の象徴的存在となった。

SHAZNAの活動休止後は、主にデザイナーや俳優として活躍しており
堤作品には2000年『チャイニーズディナー』、2001年『溺れる魚』に出演。
2003年は、この他にも映画『g@me.』で仲間由紀恵さんと再度共演。

『夕暮れに さびしき恋の思いかな たわわな柿の運命みつめて』

哲也が臼池に泳ぐ鯉を詠んだ亀山歌。清三郎には出来の悪さを指摘される。
いちおう『恋』と『鯉』が掛詞になっているが下の句の意味が一つしかないので
面白みに欠ける作品。清三郎が言うように亀山歌としてはもうひとつである。

『闇十郎?』

闇十郎が消えるのと同時に、外から千鶴の声が聞こえてくるのだが・・・
このシーンは、協力者がいないとちょっと無理な気がしないでもない。

千 鶴 『日本科技大教授の上田先生と・・・・・
      え〜〜〜〜・・・88番助手の山田さんです』

奈緒子 『・・・お遍路さんかい!?』

四国・霊場八十八箇所めぐりをする人を通称”お遍路さん”と呼ぶ。
1200年ほど前に弘法大師:空海が人々から厄災を除くために開いた霊場。
人間には88の煩悩があると言われ、この88箇所の霊場を巡る事によって
煩悩が消え、願いがかなう。という言い伝えをネタにしたもの。

『亀山 宏 (かめやま ひろし)』

麗香の夫、婿養子の宏を演じているのは入江雅人さん
1963年4月2日生まれ、福岡県出身。この方も
(株)キューブ所属。
ウッチャンナンチャン、出川哲郎らと劇団SHA.LA.LAを設立。
舞台でも活躍し、第三舞台、ナイロン100℃の作品などにも出演。
「宏」という役名は横溝正史の『悪魔の寵児』に登場する『石川宏』からか?

『亀山 千里 (かめやま ちさと)』

亀山鶴一郎の次女、千里を演じるのは宝積有香(ほうしゃく ゆか)さん。
1975年7月6日生まれ、北海道出身。所属事務所は
スターダストオフィス
2001年頃に元LUNASEAの河村隆一さんとウワサになった事があるらしい。

『亀山 千春 (かめやま ちはる)』

亀山鶴一郎の三女・千春を演じるのは井上碧(いのうえ あおい)さん。
1981年9月29日生まれ、東京都出身。所属事務所は
東宝芸能

『・・・・何か聞こえる・・・すすり泣くような声が』

亀山家の人間にムリヤリ扉を開けさせられる上田と奈緒子。
「TRICK2」エピソード5で”死者が甦る棺桶”を上田がムリヤリ開けさせられる
シチュエーションと良く似ているシーンで、たぶん意識していると思う。

『どや・・どやどや』

口で擬音をしゃべりながら移動する亀山家の一族。
堤監督の演出したエピソードでは結構ひんぱんに登場するネタ。

「よきことの おとずれし時 いとおかし」

清三郎の詠んだ亀山歌。五・七・五にピッタリ収まっており和歌というより俳句。

上田の解説では『良き事』と『良き琴』の二つの意味が掛詞になっている。
となっているが、この歌に詠まれている『よきこと』にはもう一つ意味があり
『犬神家の一族』の家宝が『斧(よき)・琴・菊』であった事も含んでいる。

掛詞を使って、二つの意味を持つ亀山歌を成立させただけでなく
『犬神家の一族』ネタを見事に取り入れた技術には流石と言うほか無い。

『ただのダジャレじゃないですか』

奈緒子が亀山歌を聞いた感想。小野小町もダジャレだと言っていたのだから
亀山歌がタダのダジャレにしか聞こえないのは当然と言えば当然。

「呪い歌 節をあわせて呼ぶ ふしあわせ」

藤二郎の詠んだ亀山歌。これも五・九・五で、和歌というよりは川柳。
”歌”と”節”が掛かっている他に”節あわせ”と”不幸せ”が掛かっている。
闇十郎の呪いの話をしている状況も意味に込めた辺りは上手さを感じる。

「呪いうた 早く詠んでも のろいうた」

上田が千鶴や清三郎に促されて詠んだ亀山歌。
一応ダジャレにはなっているが清三郎、藤二郎の作と較べると明らかに稚拙。
先の2作が全文で二つの意味を持っているのに対して上田の作った歌は
一つのダジャレの説明にしかなっておらず、文学どころか大喜利レベル。

ノベライズ本ではこの後に、奈緒子の『祭りの日はっぴを着てみんなハッピー』
『マジシャンは笑っていても結構マジじゃん』という亀山歌が披露されているが
奈緒子の方は『伝統を冒涜する気か!』と清三郎に怒られている。

清三郎 『マーヴェラス・・・・先生は物理学の才能ばかりじゃなくって
      文学の素養もあられるのねぇ〜・・・・』

なぜか上田の”呪いうた”の亀山歌をべた褒めする清三郎。
千春、千里、哲也の反応を見るとまんざらお世辞という訳でも無さそう。
清三郎のオカマキャラは、華道家:假屋崎省吾さんや振付師:KABAちゃん
漫画家:山咲トオルさんなどに代表される最近のオカマキャラブームの影響か?

『よみの国への 行き帰り 行って戻って 我生き返り
 おもて忘れるとも うら見忘れじ  闇十郎』

藤二郎が刺された後、部屋で発見された闇十郎の歌。実を言うと
今回登場する亀山歌の中で”闇十郎”の銘が入っているのはこの歌だけ。

五・七・五・七・七というスタイルは無視しているが、基本的に五・七音節で
構成されており、山頭火あたりに代表される”自由律俳句”とも異なっている。

『桶かよ!?』

現在では火葬が中心になっているため細長い箱状の棺桶が主流だが
昔は日本でも土葬が中心だったので、亀山家の庭に並んでいるような桶に
体を折り曲げるようにして死体を収め(屈葬)焼かずに埋葬していた。

現在、大都市圏では衛生上の観点から条例で土葬を禁止しているが
実を言うと日本では現在も法律上土葬が禁止されている訳ではないので
土葬を禁止する条例の無い地域であれば土葬にする事も可能である。

『カステラの人?』

何となく『天草四郎』っぽい”南蛮渡来風”な闇十郎の衣装だけに
天草四郎→キリシタン→長崎→カステラという発想だろうか?

上 田 『じゃあ・・・あの扉の向こうに封じ込められたって言うのは
      その・・・・闇十郎さんの死体?』

千 鶴 『ええ・・・・おそらくは』

奈緒子 『で・・・ジェイソンみたいに生き返ったと?』

千 鶴 『ジェイソンは知らん!!』

『ジェイソン』はホラー映画『13日の金曜日』シリーズの人気キャラクター。
アイスホッケーのマスクを被り、縁も所縁もない人を殺しまくる殺人鬼で
何度死んでも生き返って続編が作られる事が奈緒子のセリフの根拠。

どう考えても、上田と奈緒子に対する態度が目に見えて違う千鶴。

奈緒子 『亀山歌?』

千 鶴 『亀山歌』

奈緒子 『カメハメハ?』

カメハメハはハワイの王様。もしくはドラゴンボール・孫悟空の得意技。
仲間さんや羽田さんのような美人女優が、こんなバカバカしいセリフを
真面目な顔して言っているだけでも可笑しいのだが言い方がまた可笑しい。

奈緒子 『さすがに風呂はでかかったな・・30メートルぐらいあったかな?
      って、そんなねーか!?ハハハハ!!(笑)』

毎度ロクでもない仕事の中で、風呂だけは楽しんでいる様子の奈緒子。
2003年1月に仲間さんが出演した『スタジオパークからこんにちは』(NHK)の
トークネタ「20メートルのサメはいませんでした!」だったら面白いのだが。

『手ブレ』

長らく堤監督の下で助監督を務めていた木村ひさし監督の演出した
エピソード2で登場した”堤演出のパロディ”である過剰な手ブレ演出。
今回は、本家である堤監督がみずから自分の演出をパロディ化。

『こんな時に”けわい”など!!』

江戸時代は「化粧」と書いて「けわい」と読んでいたらしいが、この読み方は
石ノ森章太郎が『化粧師(けわいし)』という漫画を描いた事で知れ渡った。
ちなみに、この漫画は2002年に椎名桔平主演で
映画化されている。

『おしゃべりすずめは 毒舌家 毒の舌もち話に水差し
 みずから水のみ 哀れ泡ふく』

麗香の部屋においてあった闇十郎の歌。
いちおう話に”水差し”と、犯行に使われるコップと”水差し”、”自ら”と”水から”
”哀れ”と”泡”が掛かっているが、掛詞になっているだけで出来はイマイチ。
お世辞にも文学といえるレベルではなく、犯行声明にしかなっていない。

上 田 『誠に宴もたかなわ・・・プリンス!でございますが・・・
      たかなわ、たけなわ、たかなわ、たけなわ・・・・(笑)』

奈緒子 『オイ!上田!!』

上 田 『誠に僭越ながら乾杯の音頭を・・・CHEERS(チアーズ)!!』

”宴たけなわ”と”高輪プリンス(ホテル)”を掛けた上田のダジャレ。
Cheers(チアーズ)は、英語で乾杯の事で場違いなほどに能天気。

『コップと水差し』

「TRICK2」エピソード2、今回のエピソード1に続いて水差しに毒トリック。
今回の水差しとコップは花の模様入りで、これまで登場したものと違う。

『バカ刑事コンビのユニゾンネタ』

今のところ矢部と菊地の定番ネタになりつつあるユニゾンネタ。
今回は菊地が大阪弁をワザワザ覚えてきたようだが、さほど面白くない。

『イマラヲ』

またまた毒を舐めちゃった菊地。東大理三出身のお毒見役である。
『イマラヲ』の元ネタは『imarachio(イマラチオ)』ではないかという説がある。
意味は英語で”a long time blowjob”なので舐めても間違いではないかも?

『ハイ、そこのビジュアル系の人!』

菊地が哲也の事を指して言った言葉。
哲也役のIZAMさんは、SHAZNAのボーカリストとして活躍していた当時
『ビジュアル系バンド』と呼ばれる事を嫌がっていたらしい。

菊 地 『私は東大を出ています15年も我慢すれば総監になれるのです!
      現在の総監は、自分の老後を考えて私に媚(こび)を・・・・』

矢 部 『我慢・・・・媚(こび)って』

菊地の鼻持ちならないエリート意識がプンプン匂ってくるセリフ。
しかし、キャリアだからといって必ず警視総監になれるワケではないし
総監まで務めれば退官後は天下りし放題なので菊地に媚を売る必要もない。

『私たちみんな死ぬのよぉ〜』

千春と千里の無邪気と言うか”ちょっとオツムが弱い感じ”のキャラクターは
『獄門島』に登場する月代、雪枝、花子のキャラクターと良く似ている。

『こういう時こそ”けわい”して心静めないと』

公式HPでも千鶴の特技は『二人同時に化粧を施せる事』と紹介されているが
なんで二人同時に出来るのか?は、まったく説明も意味も無かった。

『亀山家 家系図』

千鶴が矢部に『長いですよ?』と言ったとおりバカみたいに長い。
良く見ると、ところどころに利休とか鶴田とかヘンな名前がちらほら。

菊 地 『ああいうプライドばかり高い連中は、どうも腹が立ちますね
      私の場合東大の理三を出ていますので実力、プライド
      両方備わっているので誰からも嫌われないんですが』

菊地のたわごと。石原と正反対のキャラクターとして表現される菊地だが
今のところワガママ、尊大、計算高い、と石原のような愛される要素がない。

『幻のパラダイス くま牧場』

エピソード1、エピソード2に続いて、また登場した『くま牧場』の看板。
”くま牧場、ココ↓”と書いてあるが、いるのは猿だけ。なぜ?(笑)

矢部 『オ〜〜ルナ〜イトニ〜ッポ〜ン♪
     ・・・で、あなたの乳首の色はどんな色?それ鶴光や〜ん
     似てないし〜犬山犬子、イヌコ、カタカナに改めみたいや〜ん』

亀山鶴子と笑福亭鶴光の名前を引っ掛けたネタ。
『笑福亭鶴光のオールナイトニッポン』といえば1974年に放送が開始され
ちょっとエッチな笑えるネタで、当時、ラジオを聞きながら受験勉強をしていた
男子・中・高生のハートと股間を鷲掴みにしたという伝説のラジオ番組である。

『タモリ倶楽部』の『空耳アワー』の元ネタはこの番組の投稿コーナーとも言われ
後の深夜ラジオ番組だけでなくテレビのバラエティ番組に与えた影響も大きい。
現在40代の堤監督や生瀬勝久さんは、ドンピシャのリスナー世代であろう。

『(カマドメガ)』

亀山家の家系図の『鶴子』の名前の横に注釈のように書いてある文字。
『カマドメガ』というのは沖縄県・宮古地方に多いおばぁの名前。
”おばぁの名前”と書いたのは沖縄でもすでに絶滅寸前らしいから。
その他に『カニメガ』など『メガ』が付くのが宮古地方の特徴らしい。

『代襲相続』

被相続人Aの遺産を相続すべき相続人Bが死亡した場合、Bに子供があれば
相続人Bの相続権は消滅することなく、Bの子供C、D、Eに受け継がれる。
これを”代襲相続”と言い、Bの子供は誕生しているか否かを問わないが
死産であった場合は相続権は消滅する。またBの妻には相続権は無い。

『よ〜し、分かった!!』

矢部のセリフ。原典は角川映画・金田一耕助シリーズの加藤武さん演ずる
等々力警部の決まり文句で、ミステリー好きにはお馴染みの台詞である。

『こいつか!こいつか!こいつか!こいつか!・・・こいし』

『こいつ』と『小石』のダジャレネタ、カタカナで書くともっと似ている。
「犬神家の一族」「八つ墓村」などでは遺産相続がらみで事件が発生。

『その一家、猿の檻みたいですね!!』

亀山家の家系図を見た菊地のセリフ、残念ながら意味不明。
「犬神家の一族」に猿三というキャラクターは登場しているが猿はいない。

奈緒子 『・・・・少なくないですか?私のだけ』

上田 『・・・・人が死んでるんだ!!』

奈緒子 『・・・じゃ、その人の分も下さいよ!』

人が死んでいる事なんかより、ご飯の量の方が気になる奈緒子。
シリーズを重ねるごとに”人の死”に対して無反応になっていく奈緒子だが
ついに死んだ人間の食い分までよこせと言い出す始末。

【トリック完全マニュアル:光進社より】

堤 『例えば金田一一と七瀬美雪は正しき青少年像としてはあるけれど
   実は全然正しくない。死ぬほど死体を見ているワケですよ。
   しかも惨殺死体を。1回につき4人くらいの死体を見て慣れまくって
   冷静に見てるって・・・ねぇ(笑)『ケイゾク』の二人の方は事件より
   自分のトラウマの方が大きいじゃないですか。今回の二人(山田と上田)は
   そんなに屈折してない。特に2話かな。宗教団体から逃げ出した女性が
   死んだのを見て奈緒子がキャーッって言うでしょ。これは今までになく
   新鮮だった。死体を見て驚いてる、主人公が!って(後略)』

『・・・・すぐ行く』

千春の回想シーンに登場する千里。ここでは明らかに口を開いていない。

『しのぶ恋 鐘の音鳴りて 明かり落ち くら暗くなり くらくらと
 恋しきひとよ 身を焦がす』

千里が姿を消した部屋に置いてあった亀山歌。
これもちゃんと掛詞にはなっていないが”おしゃべり雀の歌”と較べると
元の歌に”恋の歌”としての意味がキチンとあるのでまだマシな出来。

『真剣な寺と書いて”真剣寺(マジ)の鐘”です!』

『獄門島』でも”鐘”は最初の殺人のトリックに使われている。

『みんな今日は上下の関係なく飲もう!!みたいな・・・』

うろたえて「ブレイカー」と「無礼講(ぶれいこう)」を間違える上田。
”クール”や”ダーク”だけでなく、こういうしょうもない脱力感も”堤テイスト”。

『森高〜!!千里さ〜ん!!・・・渡辺〜〜!!・・・それ美里か』

森高千里さんと言えば『ロックンオムレツ』『17才』などのヒット曲が有名な
アイドル兼アーティスト、俳優:江口洋介さんの奥さんでもある方である。
渡辺美里さんの方は『MyRevolution』『悲しいね』などのヒット曲がある方で
二人とも80年代後半から90年代にかけて日本のポップシーンをリードした方。

『しびれますよ?・・・しっびれますよ?・・・』

セリフ自体に深い意味は無さそうだが、妙に可笑しい文子のセリフ。
ノベライズ本には載っていないセリフなので現場で増やしたものだろう。
どういう演技指導の結果、このセリフが生まれたのか考えると余計可笑しい。

『私はねヒューズ取替え検定1級の資格を●●○で4日で取りました』

また、上田の駄ボラシリーズ。聞き取れない部分があるのが悔しいが
もちろん”ヒューズ取替え検定”なんて資格はどこにも存在しない。

『風呂場で死んでいた千里』

どう見ても奈緒子が言っていた30メートルはないし、大きくもない風呂場。
奈緒子が入ったのは別の風呂では?という説もあったが実態は不明。

『すぐ行く』

千里の回想シーン、前回と同じシーンだが今度はなぜか口が動いている。
なぜ口が動いている映像と、動いていない映像を使い分けたのかは不明。

清三郎 『ぶっ殺せー!!ジュワッチー!!』

哲 也 『お父さん落ち着いて!・・・お父さんジュワッチはやめるって
      約束したじゃない!・・・おとうさ〜〜ん!!』

黒部進さんが出演されているという事でやっぱり使ってきたウルトラマンネタ。
上田と黒部さんで”新旧ジュワッチ”対決といった風情になっている。

『やっぱり犯人は・・・この中にいる』

『犯人は・・・この中にいる!』は、蒔田光治、堤幸彦のコンビで制作された
最初のドラマ『金田一少年の事件簿』(NTV)のキメ台詞である。

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